アナログオーディオ


Technics SL-1200生産終了

長い歴史を誇っていたSL-1200シリーズがとうとう生産終了することとなった。diskunion渋谷CLUB MUSIC SHOPdiskunion御茶ノ水CLUB MUSIC SHOPに記事があります。今まで需要を支えてくれていたDJ諸氏も既にアナログからデジタルに移行したということであろう。ピュアオーディオマニアからは、SL-1200は元々オーディオ用だったにも拘わらず、DJ専用ターンテーブルとしてキワモノ扱いされていた感があるが、実はこれほどノウハウが積み上げられた性能対価格比の高いリーズナブルなターンテーブルは他になかった。これでアナログターンテーブル自体が消滅してしまうわけではないが、手に入れやすい価格でオーディオ的に非常に高いパフォーマンスを示し、しっかりとした作りの優秀なターンテーブルが消えてしまうのは、時代の流れとはいえやはり寂しいものがある。需要が先細りの中、よく今まで生産してくれたと思う。後継機生産継続中は全く気にしていなかったが、今後は段々修理も難しくなってくるはずで、SL-1200MK4愛用者としてはそのことが一番の気がかりである。躊躇していた方は在庫があるうちに入手しておいた方がよいかも知れない。 (2010, 10, 3 追記)


【目次】 SANYO PG88WTechnics SL-2000Victor QL-Y55FKENWOOD KP-1100Technics SL-1200MK4

最近、再びLPレコードをよく聴くようになった。アクセスが早く簡便に使用でき気軽に高音質を得られるCDは素晴らしいが、アナログはカートリッジを交換したりターンテーブル周りを追い込んで自分好みの音に仕立てていく面白さに大きな魅力を感じる。アナログの良さについては巷間いろいろといわれている。例えば、CDは可聴周波数帯域以外はばっさりカットしてしまい、アナログは帯域的に制約がないので音がいいのだ、という見解はよくきくもののうちの一つである。しかし私は必ずしもそうは思わない。というか、可聴周波数帯域云々は全く関係ないと思う。アナログディスクをカッティングする時には不要帯域はバッサリとカットしてしまうしRIAAイコライザを通せば最終的に高域を相当減衰させてしまう(全く0にはならないが)。もっと帯域の狭い78rpmレコード(更には電気録音以前のラッパ吹き込み)でも充分心を打つ良い音がする。アナログにはいろいろな要 が絡み合っており、録音側ではマスターテープに対するカッティングエンジニアの音づくりもあるし、再生側ではそれこそ再生装置によって千差万別の音になる。それらの総合評価として音質を云々すべきで、こうだからこうという単純な公式のようなものはないように思う。最近では、レコード盤をトレースするカートリッジの不安定さ、というか絶妙なバランスの危うさゆえの再生音が結果として良い音にきこえるのではないかと漠然と妄想している。ちょっとオカルトっぽいかもしれない。(笑) この珍説の元ネタは、どこかで読んだ「スタインウェイピアノの木枠のくびれている部分は木を物理的に曲げている。そのままの形に保つ力と元に戻ろうとする力とが常に拮抗しているためにあのきらびやかな音が出るのだ」という記述である。また、ヴァイオリンも組み立てられた木の各部に於ける力学的なバランスが絶妙なため美しい音が出るといわれる。真実かどうかはわからないが、アナログ再生と何か通じるものがあるような気がする。今一つは倍音である。物が振動すると必ず倍音(整数倍の周波数の振動)が発生する。オーディオ的に言えば、所謂高調波歪みというヤツである。ターンテーブル本体、アームの各部、カートリッジの針先チップ、カンチレバー、マグネットやコイル等が音溝の振動を受けるとともに微弱ながらそれぞれが固有の倍音を出す。これらが渾然一体となって最終的な音になりこれが聴覚(脳)に心地よく聞こえるのではないだろうか。全く推論の域を出ない「暴論」だが、まあ、こういう事を言い始めると、最終的に「神が見えてくる」という極めて危険な精神状態に陥る事必至なのでこの辺でやめておこう。(笑)

自分のアナログのシステムはとても人様に自慢できるようなものではないが、小学生の頃に買ってもらった三洋電機のセラミック型ピックアップの安価なステレオプレーヤーセットPG-88Wから始まり、DDターンテーブルの普及機 テクニクスSL-2000(これはなかなか良かった)、電子制御式アーム搭載のビクターQL-Y55F、今でも人気の高い中級アナログの銘機と言われるケンウッドKP-1100と変遷してきた。これ以降の評価は、自分自身の実際の経験に基づいて書いたものであり、各製品の評価は使用した人の環境や好みによって大幅に異なるという事を予めお断りしておきます。プロの評論家ではありませんし、単なる戯れ言の類であるということをご理解の上、お読み下されば幸甚です。

SANYO PG88W

1973年頃に親に買って貰った。プラッターと電気部品を除いて本体、スピーカーキャビネットともプラスチック製。速度切り替えはレバー式でアイドラードライブである。シンクロナスモーターなので勿論速度微調整は無しだ。ダイナミックマイク付きで、マイクミキシングボリュームが付いていた。付属のデモ用のソノシート?には「幸せなら手を叩こう」の歌とカラオケが収録されていたように記憶している。マイク端子に自作ラジオを繋いでスピーカーで鳴らしたり色々と遊んだ。ブラスチック製のスピーカーキャビネットだったので独特の「鳴き」はあったが充分に音楽を楽しめる音だったし、ピュアオーディオとか難しいことを考える以前の年齢だったのでこのプレーヤーに不満は全くなかった。何よりも自分専用のレコードプレーヤーが持てた事が嬉しくて片っ端からこれでレコードを聴いた。完動品が残っていたらこのプレーヤーの音をもう一度聴いてみたい。

 Technics SL-2000

中学生の時に買って貰った初の本格的なターンテーブルシステムである。クォーツロックではなかったけれどダイレクトドライブモーター搭載で回転が非常に正確な上に速度微調整も付いていて、付属のカートリッジの音質も含めて全く文句のないものだった。さすがにPG88Wとは全然違うと感心した。(笑) 自分のレコードプレーヤーのイメージはこのSL-2000が基礎になっていて、モーター駆動の安定性や、ベルトの経年劣化などを心配をしないでよい(メンテナンスフリー)ことから「ダイレクトドライブ方式」は自分が使うターンテーブルの条件としては外せないものになった(後年ベルトドライブを入手してみたら定期的にベルトを交換しなければならない上に入手しづらく辟易した)。DCモーターによるDDはコギングが発生するため音が悪いというトンデモ説があるが、自分は経験上そんなものは一切信用していない。DDターンテーブルのプラッターを外してモータだけを回転させるとカクッカクッと間歇的に回るのでそのイメージからそう思いこんでしまうのだろうが、大体コギング(といわれている現象)がもし実際に聞こえるような高級な耳をお持ちの方だったら、それこそ高級舶来ターンテーブルに採用されているシンクロナスモーターなど聴くに堪えないだろう。(笑) 何故ならシンクロナスモーターというのは電源周波数に同期して回転する電動機であり、電源周波数は常に微妙にゆらゆらと変化していてそれに同期して回るモーターの回転数も同じように揺れるからである。つまりコギングを判別出来るような超々高感度な耳には電源周波数のごく微妙な変化に同期して音がゆらゆらと揺れるのがしっかりと聞こえてくる筈だからそれに我慢出来る訳がない。でも、シンクロナスモーターの音が揺れて困るなんて話はきいた事もないし、それなのにDDは(聞こえるはずもない)コギングが云々と語られる(騙られる)のは何故なのか? まあ、オーディオというのはこの手のオカルトやトンデモが平気でまかり通る世界だから、いかに高名な(人気)評論家の言説であっても決して鵜呑みにする事勿れということである。無論、ターンテーブル個々の音質傾向というものは確かにある。それと駆動方式を同等に語るのは違うと思う。SL-2000の詳細な仕様はこちらをご覧下さい。

 Victor QL-Y55F

日本ビクターの中級ターンテーブルシステムで、アナログ全盛期の、しかも老舗の製品だけに使いやすく音質も良い。発売当時はそれ程高い評価を受けなかった機種だが、よくよく細部を見てみると非常によく考えて作られている事がわかる。はっきり言ってしまうと、評価されなかったのは、やはり当時も今も、評論家やピュアオーディオ原理主義者達はこういった実用上音質に何の問題もないターンテーブルでさえ「フルオートシステム」であるという理由だけで敬遠してしまう(一段下に見てしまう)からに違いない。全く先入観やプラセボというのは恐ろしいし、勿体ない事この上ない。(笑) このターンテーブルの最大の売りである電子制御アームは先代機であるQL-Y5に既に搭載されていたが、アームの横には駆動コイルを収納した大きな四角いボックスがついていて厳ついデザインであった。本機では左右対称にデザインされたボックスに駆動部(コイルとマグネット)が収納されて幾分スマートな外観になった。世代を重ねているのでアームの品質には全く問題ない。この電子制御アームにはメカニズム的な面白さがあって、アームの垂直・水平方向に設置されたそれぞれのコイルを使って電気的に針圧、アンチスケーティングをかけるのみならず、Qダンプ(共振抑制)をもかける事が出来、調節つまみを廻してその値を大きくする毎に確かにアームの動きも重くなってその効果を実感する事ができる。標準的な使い方では、ゼロバランスボタンを押してウエイトのつまみを廻しながらアームが水平になるようにバランスを取ってから、ゼロバランスボタンを再度押して解除してから全ての電子制御用つまみを針圧と同じ値に合わせるようにする。針圧、アンチスケーティング(丸針と楕円針では設定値が異なる)、Qダンプとも実際に音を聴きながらリアルタイムに最適点を探す事が出来る。本機のオート機能はアームの電子制御の延長線上にあるもの、つまり基本機能のおまけのようなものなので、これがために音質に悪影響を与えるという心配は全くない。本機のもつスッキリとした明るい音質は実に 晴らしいのだが、ストレートアームの使い勝手はあまり宜しくなかった。というのも、これは全てのシェル一体型ストレートアームに共通する事ではあるが、様々なカートリッジを交換して楽しむためためには、その都度アームを外してカートリッジを付け替えるか、別売りのストレートアームを買い足さなければならなかったからである。オーバーハングゲージ等という便利なものもないので、カートリッジの位置合わせが大変だった。私は太めの糸を用意してそれにマジック等で目印を付けて位置合わせをしていた。金欠な若者はブラック仕上げの高級バージョンの交換アーム(確か1万円位していたと思う)を一本買うのが精一杯だった。(笑) これではいくらお金があっても足りないという訳で、普通のヘッドシェルを使うためにオプションのS字アームとサブウエイトまで買い足したのだが、本来はストレートアーム使用を前提に設計されているので、S字アームの使用時には本機の性能がもう一つ発揮できていないような気がしてちょっぴり不満だった。尚、QL-Y55Fにはカートリッジは付属していないから、自分で好みの物を用意する必要がある。
 余談ではあるが、ビクター音楽産業(現ビクターエンターテインメント)の録音スタジオで78rpmの古い金属原盤からリレコーディング(復刻)するために特別に製作された業務用のターンテーブルシステムには(写真で見る限りは)本機QL-Y55F(Y77F)の電子制御アームと同じ形態のものが搭載されていた。だからどうだという話ではないのだが、当時のビクターの音響部門はこの方式にかなりの自信を持っていたのではないだろうか。でなければ、わざわざマスター音源を制作するプロ用機に同じアームを採用したりはしないだろう。本機の詳細な仕様についてはこちらをご覧下さい。また、QL-Y55Fというワードで検索した結果当サイトに来られる方が多いので、参考のために本機の調整の肝となる部分の説明をこちらに掲載しました。今となってはなかなか入手しづらい資料だと思いますので、本機を末永く愛用される端緒となれば幸甚です。

このターンテーブルは既に退役したが捨てられずにアームなどのオプション品共々元箱に入れて押入の中で眠っている。

 KENWOOD KP-1100

このターンテーブルは発売当時のオーディオ雑誌などでのオーディオ評論家の評価がものすごく高かったので自分も全く何も躊躇することなく秋葉原の某大型電気店で新品を購入したが、実際に自分のところに持ってきて聴いてみたら正直それ程良いとは思わなかった。勿論、アナログ全盛期の製品だから決して悪いものではなく水準以上の音を出していたのだろうが、何だが聴いていてちっとも楽しくないのである。国産のスピーカーにありがちな「硬直した音楽表現」と似たようなものを感じてしまったのだ。そういえば、ニアフィールドモニターとして一世を風靡した某社の「通称"テンモニ"」も酷かった。自分もささやかながら作曲や音響関係の仕事をしているので「業界標準」ということで導入したが、まさに聴いているのが苦痛な音でエージングでどうにかなるかも知れないと思って暫く様子を見たが一向に良くならず、しかも納入する音源のミックスダウン時にこれを使った結果ちょっとヤバいことになったりして結局売り払ってタンノイのモニタースピーカーに入れ換えたことがあった。海外では型番を捩って「ナスティー」と呼ばれていたらしく、なるほどと妙に納得した覚えがある。自分は決して海外オーディオ製品崇拝者でもないし国産で良いものがあれば優先して使っていきたいと常に思っているが、スピーカーに関しては国産はどうも・・・という感じである。さて、KP-1100の本体背面に貼付された銘板を見ればわかるが、実際の製 元はSEIKO IND. CO.である。

話が逸れてしまったが、(オーディオ)的にはそれまで使っていたビクターのQL-Y55Fとの違いがあまり感じられなかったし、自分にとって出音の楽しさという点ではビクター機の方が断然良かった。また、オーバーハング(簡単にはヘッドシェルの根元からカートリッジの針先までの距離)の値が小数点以下のミリ数なので、普通のスケール(物差し)だとキッチリ正確に合わせる事が難しくどうしても目分量で大体の値にしかならないのが何だかスッキリせず嫌だった。1mm程度の誤差であれば殆ど音質には影響しないとはいっても、ノギスでも使わない限りピッタリ合わせられないのは精神衛生上宜しくない。極めて慎重に合わせてもピアノの強音などで歪んだりしたので、今考えてみると自分の購入した個体は特にアーム部等が初期不良だったのかも知れないが、実際にメーカーに診断して貰った訳ではないので何とも言えない。何れにしても経験上、自分はこの機種についてはごく普通の中級機であってそれ以上でもそれ以下でもないと思っている。

本機はアームやモーター、脚がフレームで一体化されているので、「ピュア道」を突き詰めるならば共振したり余計な外部振動を拾う可能性のある外側の木枠は一切不要だといってそれを取り除いて骨組みだけにしてしまうマニアもいたらしいが、私にとっては外観の美しさも性能の内なので、そういう「悪趣味」にはとてもついていけなかった。折角美しく仕上げられている木製キャビネットを鋸で破壊するなど私に言わせればオーディオ残酷物語でしかない。対価を払って買ったものだから、それに何をしようと買った人間の自由であることを否定するつもりなど毛頭ないが、精魂込めて作り上げた設計者がそんな無惨な姿を見たらどう思うのか少しでも考えたことがあるのだろうか。自分は作曲の仕事もやっているが、制作者側の商業的な理由で自作品が思いも寄らぬ形に改変をされて発売された時には苦い思いをしたものだ。そういった経験からも私自身は極力オリジナルを尊重する立場にある。このターンテーブルが骨組みだけでも使えると示唆した、崇拝者の多い某有名カリスマオーディオ評論家も罪作りだったなあとつくづく思う。(笑) (因みに、オーディオマニアだったら誰でも知っているその某カリスマ評論家はかつて放送作家もやっていたから文章が途轍もなく上手く、オーディオ以外の知識も豊富で、それらを総動員して評論活動をしていたので、彼の評論は「読み物」として本当に面白くて私も大いに楽しませて頂いたし、正鵠を射ていることも多かったと思う。但し、製品についての評価は私の評価とは違うのであまり参考にはしなかった。その某評論家は自宅の敷地に巨大なオーディオ(ビジュアル)専用ルームを建設してそこで選りすぐりの機器を使って評価していたのだから、マッチ箱のような兎小屋に置かれた自分の貧弱な機器での評価と違うのは当然のことだし、音の嗜好や感性、経験値も全く異なる。だから、製品評については批判的に読んでいたし、崇拝者にはついぞならなかった) 後に同社からそのコンセプトに基づいてピュアマニア(笑)向けに商品化されたターンテーブルが発売された時には思わず笑ってしまったものだ。そちらの評判はとんと聞かないが実際どうだったのだろう? まあ、マニア受けしかしない冗談と思えるようなものでさえ商品化してしまう程、当時はメーカー側も本当に熱心だったのだ。大体、マニア= 人が考えつくような「改良」など、経験を積んだ名だたるメーカー社員であるオーディオ機器の設計者が思いつかないはずはない。だからマニア連中がいうところの「改良」は実は「悲惨な改悪」になっているケースが殆どだと断言してよいだろう。ネットオークションで素人(自称マニア)が改造したオーディオ機器が出品されているのをよく見るが、もうゴミ同然のものばかりだ。これがオリジナルのままだったらどれ程価値があっただろうかと思うと溜息が出る。経験を積んだ設計者は商品企画時のコストとの兼ね合いから全体的なバランスをしっかり考慮して設計しているのだから決して侮ってはいけないとつくづく思う。マニア= 人の思いこみの酷さはもう宗教の域であって例えばこんな事があった。以前ある掲示板でカートリッジの針圧の軽重に関する質問があったのでそれに対して自分の経験上から導き出した回答を返したのだが、恐らくその掲示板を見ているマニア(笑)から反論されるだろうなとは何となく予感していた。案の定、かなり興奮した様子の反論が来た。内容を読むと自分の高級アームはブチルゴムを巻いて漸く軽針圧のカートリッジをトレースしている、よって大したターンテーブルも持っていないような初心者に軽針圧の製品を軽々しく奨めるとは一体何事か!というものだった。私に言わせれば「ブチルを巻かなければ針圧1g程度のカートリッジさえ満足にトレース出来ないような糞アームなど捨ててしまったら如何かな?」と返したかったが、掲示板運用者やその他の利用者に迷惑をかけてはいけないと思い「全く貴殿の仰せの通りでございます!」と返しておいた。(笑) 大体、ブチルゴムには使用するに当たって色々と問題もあるのだが、嘗てはオーディオ雑誌が煽った「ブチル万能信仰」みたいなものがあって何でもかんでもブチルを使って振動抑制するのが流行ったものだ。無論、適材適所に用いるのであれば別段文句を言う筋合いではないのだが、私にいわせれば、「ブチルの使用量と頭(耳)の悪さは比例している」ように思うことが屡々あるのも正直なところだ。(笑)  まあ、本音を言わせて貰えば、自分としては、ブチルゴムは経年劣化が早く貼り付けた基材そのものを侵してしまう事が多いし、何でもかんでも無共振化すればよいということでもない(共振をうまく利用して高音質化を図った秀逸な設計だってある)から、実際のところは百害あって一利無しだと考えている。最初に質問した人は、恐らくその糞マニアの激昂した書き込みにビビってしまったらしく、以降の返答は一切なかったのであった。(爆) こういう何もわかっていない糞マニアや某有名評論家の言葉を疑いもしない輩が多過ぎて、オーディオもまさに魑魅魍魎、まさにオカルトの世界だとつくづく思うのだ。「賢明なあなた」だけは自分の耳のみを信頼して、下らない(糞)マニア連中の戯れ言には惑わされないようにして頂きたい。勿論、このサイトの全ての記述も一切鵜呑みにしてはいけないという事は言うまでもない。

さて話が逸れてしまったが、これの中古をわざわざ高値で買うのであれば(故障した場合、修理しようとしても既に補修パーツはないだろうし)、オーディオ誌では「商業=政治的な理由」で殆ど採り上げられる事のなかった、これと同じくらい良好なパフォーマンスを示す当時の隠れた良品が他にゴロゴロあるはずだからそちらを安く買ったほうが賢いような気がする。それに中古品はその状態が千差万別であり、中古専門ショップはいざ知らず、特にネットオークションなどでは数少ない画像から商品の状態を判別しなければならないからかなりのリスクがある。親切な(自分の商品に自信のある)出品者なら別のページにリンクを張って詳細な画像を何枚も見せてくれるが、そういう出品者は意外に少ないものだ。実際に取り引きした経験からいえば、目に付きにくい金属部分が異様に錆びていたりする場合がままあって、どういう場所に置けばこんなに錆びてしまうのか疑問に思う事も多い。というのも私が日常自室(隙間風の吹くボロ家)で使っているオーディオ機器は期間の長短に拘わらず殆ど錆が出ていない(キャップをしていない空いた端子の酸化は除く)から、余程湿気の多い部屋だったか外気が容易に浸入するような物置に長期間保管していたとしか思えないし、そういうものは中の基板(部品)なども確実に湿気の影響を受けている。またネジ山が潰れていて何度も分解して中を弄っているだろうなと判断出来るものやヘッドシェルの端子部分に蜘蛛の巣が張っていたものもあった(私はカートリッジを複数個所有しているが自分が新品で買ったもので蜘蛛の巣が張っているものなど一つもない)。そんなことはパソコン上の小さな画像を見ただけでは殆どわからないし、致命的な故障でも無い限り、納得して入札したんでしょ?と言われてお終いだ。アームなどの精密部位もどのように扱われたかもよくわからない上にこういう人気機種は複数のオーナー経由という場合も普通にあるから要注意である。無論全てがそうだと言う積もりもないが状態の良いものは意外に少ないという事も考慮に入れておくべきだろう。特にネットオークションではそれ程大したものではなくとも入札者が終了間際に頭に血が上って興奮して信じられない値段につり上がってしまう事がよくある。と、ここまで色々と書いたが、まあ、オーディオは本人が良ければそれでいい事であるし殆どプラセボの世界であるから、私がいちいちとやかく言うのは大きなお世話だろう。しかし本機にはついぞいい思い出がなかったので、ついつい愚痴をこぼした次第である。ついでに言うと、オーディオ評論家の製品評を一切信用しなくなったのも本機のお陰だ。(笑) まあ、KP-1100については絶賛しているサイトが殆どだから、こういう記述の天の邪鬼サイトが一つくらいあってもよいだろう。? KP-1100の詳細な仕様についてはこちらをご覧下さい。

 Technics SL-1200MK4

結局のところKP-1100が思った程ではなかったので、78rpmとピッチコントロールの付いているSL-1200MK4が発売されたのを機にKP-1100を売って買い換えたのだがこの買い換えは自分にとっては大正解で、その濃厚な音にすっかり惚れ込んでしまったのであった。兎に角先代機とは違って音数が多く、しかも生き生きと聴こえてきたのである。濃厚な音という事の裏を返せば余分な音が付加されているのかも知れないし、多分ピュアオーディオマニアからは「評価の高い銘機KP-1100からわざわざDJターンテーブルに替えるなんて耳が悪いんじゃないの?」と誹りを受けてしまいそうだ。確かに駄耳には違いない。(笑) しかしKP-1100よりも1200MK4の方が自分にとっては好ましい音であり、しかも強烈なピアノのアタックでも(音溝がカートリッジのミストラックで破壊されていない限り)歪まないのだ。これには心底感動した。決して大袈裟ではなく、歪みのないピアノのアタックを聴いた時「おお、これだ!」と思わず快哉を上げた程だ。安物(丸針)のカートリッジで複雑な音溝が歪むのはある程度仕方がないと思っていたが、本機では安物でも歪まなかったのでアナログへの意識が一変してしまった程インパクトがあった。本機のアームは、見た目には本当に華奢で安っぽい感じがするし、スペック的に、例えばKP-1100のように軸受けがナイフエッジというような「売り」があるわけでもないが、奇を衒わずに基本を押さえてしっかりと作ってある事だけは確かなようだ。余計な心配をせずに安心して聴いていられて、しかもカートリッジの違いをよく表現してくれるターンテーブルに漸く出会う事ができ、この期に及んでアナログを楽しむという境地に至ったわけである。このような経緯から、批判を恐れずに言えば、”SL-1200シリーズ=DJターンテーブル”という図式化されたイメージのおかげで本機は随分損をしていると思うし、実際に使ってみると優秀機である事がわかる。元々このSL-1200シリーズは純粋なオーディオ用製品であり、ターンテーブルを手で回たり逆回ししたりという本来はあり得ない使い方をするDJ達にDDモーター・トーンアームのタフさや買いやすい価格を評価されてDJ用として広まっただけであって、最近のスクラッチプレイ用のCDプレーヤーのように初期の設計段階からDJ用途を意識していたわけではない。しかし、あまりにもDJに売れてしまった(しかもこの間に趣味としてのオーディオが見るも無惨に衰退してしまった)ため何時の間にかDJ専用というイメージがついてしまったわけだ。メーカ側としてもDJは上得意様だから販売戦略上そちらに重点を置いたのも当然だろう。この辺はシュアーのカートリッジも事情はよく似ている。ネットでの本機の評価を見ても、オーディオ雑誌での評価が云々だからとか所詮DJターンテーブルの亜種に過ぎないから〜とか、実際に1200MK4を使った事もない人がイメージだけで如何にも聞いた風に無責任な事を書いているのには失笑を禁じ得ない。そういう何の役にも立たない文言を見るにつけ、他人に向けて物を評価するのであれば少なくとも自分で身銭を切ってその物を購入し更に色々試した末で書くのが筋ではないのか?と思ってしまうのだ。そういった事も含めて、オーディオは所詮イメージ、プラセボの世界なのだろう。人間というのは脳が発達したおかげで、多角的な情報を得ると知覚にバイアスが生じ、一つの現象を単純に評価する事ができなくなってしまうのだろうと思う。これは勿論私自身にも当てはまる事なので大いに自戒したいと考えている。

さて、本機に関していえば、初代機発売から何世代も経て蓄積されたノウハウは相当あるはずだし、開発費もほぼ回収しているだろうから同じものを一から新規開発したら絶対にこの値段では買えない。他社が新しい中級ターンテーブルを製品化しない(一旦やめたものを再生産する事も含む)のは開発費や新規金型製作代がかかってしまい、ただでさえ少ない需要を考えると全く割に合わないからである。最近のDENONやMaranzなどのターンテーブルに採用されているトーンアームが(アームベースやウエイトの外観は多少違うものの)SL-1200と殆ど同じ物である(しかもテクニクスの方がウエイトの目盛りが細かく[0.1gに対して他社のものは0.25g]使いやすい)というのは、既にあるものを流用すれば余計な開発費をかけずに済むし、製品出荷価格を抑える事が出来るためだ。そう考えればこの価格帯で3スピード・速度微調整付き、アームも悪くない、出力ケーブルが自由に選べるなど、これ程魅力のあるターンテーブルもそうそうないと思うのだが如何だろうか。勿論、これが最高だというつもりもないし、更に高価で性能のよいターンテーブルを聴いたらそちらに惹かれてしまうに決まっている。オーディオは上を見たら全くキリがない(一旦嵌るとオーディオ地獄が待っている)し、自分はアナログを極限まで追求するような「求道者」でもない(そうするためには機材のみならず頑丈で広大なオーディオルームを備えた家に引っ越ししなければならなくなる)から、「音楽を気持ちよく楽しめる事」、これに尽きる。要するに足を知るという事なのだ。最近は歳をとった所為か若い頃のように細かい事にはあまり拘らなくなったし、アナログディスクがこの先メディアの主流に返り咲くという事もあり得ないだろうから、腹八分目あたりでやめておく事が健康(精神的なものを含む)を保つには一番良い事なのであろう。(笑) 無論、求道者は時間とお金をかけてその道を突き詰めるべきだし、それはそれで価値のある事だと思う。以上、私自身の経験を元に1200MK4を高く評価した(殆どべた褒めだ(笑))が、感性の異なる他の人が本機を聴いたら低い評価になってしまう事も当然あるはずだ。これは求めるものの方向性や好みが違うのだから仕方がない。それ故このサイトの記述は、筆者以外の大多数にとってはあくまでもチラシの裏程度の意味合いしかなく、「こんなことを考えているヤツもいるんだなぁ」と軽く読み流して頂ければ幸甚である。同様に、某巨大掲示板のスレッドに書かれている内容(必要以上に針小棒大に語られている事が多い)を鵜呑みにして右往左往する必要もないということだ。

このSL-1200MK4も既に生産が終了してしまったので店頭で新品を見つけるのは難しいと思う。新品で買うなら必然的に後継機になるわけだが、現在(2009年)はMK6になっている。MK4はピュアオーディオ用として企画されたため、最新機と比較してアーム等の質感が見た目にも少し違っているので音質的にも全く同じではないと思うのだが、こればかりは実際に最新機を聴いた事がないので評価する事は出来ない。ただ、MK4は生産終了からまださほど時間が経っていないので、もし中古品で状態の良いものを見たらチェックする価値はあるだろうと思う。

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(注)最終的にはカッティングレースもクオーツロックになり、カッティングそのものは非常に正確になったが、マスター送り出しテレコの回転数に偏差があったり、或いは機器の管理が悪い場合にカッティング用のテープをコピーする段階で偏差が発生するため、結果的にピッチのずれてしまう盤が少なからず存在した。私が某レコード会社の編集スタジオで仕事をした経験からいうと、テレコの回転数を厳密に合わせてダビングする事は少ないようで、ピッチ合わせのためにはマスターテレコであるスチューダーA80などに特製のピッチコントローラーを取り付けないといけない(余談だが私は絶対音感が身に付いてしまっているのでピッチの狂いが容認できないのである。絶対音感は純粋に音楽を楽しむ上では障害になる事が多いので、こんなものは持っていない方が断然楽に生きられる)。 A80の話が出たのでちょっと横道に逸れて使用感などを書いてみたい。とにかくスチューダーA80は驚異的に使いやすかった。その非常に洗練された操作性は、シンプルで美しいデザインからも伺える。これに馴染んでしまうと民生用のテレコなどは子供のおもちゃ位にしか思えなくなってしまう程だ。テープをリールに巻き付けたり頭出しや編集する時にテープにかかるテンションはとても緩い感触で非常に操作しやすい。しかし定速走行時にはしっかりとテンションがかかり、そのシームレスな不思議な感覚は体験してみないとわからない。デジタルカウンターにメモリー機能もあり、指定した箇所にピッタリ止めることが出来るし、ダイアルノブを微妙に操作しながら非常にゆっくりと可変速でテープを送ることも出来る。とにかく何をするにも自由自在で「自分の手の延長線上にある」という言葉がピッタリで、連続的に相当煩雑な動作をさせても(こき使っても)びくともしないタフさはまさにプロの道具である。時間が空くと、A80で化粧巻き(再生時と同じ速度=低速で巻くことにより、テープに段差ができず非常にきれいな状態でテープを保管することができる巻き方)などという非常に贅沢なこともした。(笑) 操作していて楽しいことこの上なかった機械である。さて、話を戻すが、ピッチコントロール付きは音質的に不利だという馬鹿げたイメージが浸透してしまっているのだろうか(未だにこんな迷信を専門雑誌で公言するオーディオ評論家<結構有名な人>もいるから困ったものだ)、尤も再生する人は殆どピッチコントロールなど使わないだろうから(音響機器の設計者としても故障率の関係などから余計な機能を増やしたくないというのはよくわかる)、実装されているターンテーブルは思いの外少ない。しかし、少しピッチが変わってしまっても音楽から受ける印象は全く異なるので絶対音感云々に拘わらず是非全機種に搭載してほしい。経験上クォーツロックのDDでは問題なかったが、それ以外(昔の国産品、高価な外国製品を含む)はJISやDIN等の工業規格で許容されている範囲内」で購入直後の新品時から回転数が(数%)ずれている場合があり、電気的に微調整できない場合はこれを補正することが極めて難しい(我慢出来ない人はプーリーを削ったり丸ごと自作したりするようだ)。特に78回転を搭載したターンテーブルにピッチコントロールが付いていないのは致命的だ。自分の経験上、少なくとも12%(音楽理論上の音程にして長2度)の可変範囲は必要だと感じている。というのも旧(ラッパ)吹き込み盤では長2度分調整出来ないとオリジナルスコア(楽譜)を再現出来ないものが多数存在するからである。78回転盤は実は一枚一枚回転数が違っているのだが設計者サイドではこの辺はどうでもいいようだが、出来るだけ正確な再生を望む者にとってはこれは全く困ったことなのである。ピッチコントロールはDJのスクラッチプレイのみに存在するものではない。自分としては「物理的な音」ではなくて音楽が聴きたいのだ。少なくとも「音楽」を扱う機器を製作する方々にはこの辺の事を意識して頂きたいと常に感じている。


さて、この割合安価なターンテーブルでも、使いこなしはなかなか一筋縄ではいかないところがある。このターンテーブルはケーブル直出しではなく、アームの直下にRCAコネクタがついているので、接続コードが自由に選べる反面その選択には注意が要る。「ケーブル直出しに比べて接点が一つ増えるというデメリットがある」とはよく言われるものの、 SMEなどに代表される単体アームも結局はコネクターを介してケーブルを接続するわけだから一概に欠点だとも言えない。寧ろ汎用RCAの選択肢の多さを評価したい。

フォノケーブルは成る可くキャパシタンス(静電容量)の小さいものがよい。特にMMを使う時にこの点は重要で、具体的には100pF(ピコファラッド)/m以下が望ましいとされているのだが、ケーブルのカタログを見てもケーブル固有のキャパシタンス値が記載されているものは少ない。その点 オーディオ・テクニカは良心的で、高級ケーブルに限られるとはいえ具体的数値がカタログに出ている。ピッタリ条件に合うものがなかなか見つからなかったので出来る限り容量の少ないものをいくつか試してみた。

オーディオ・テクニカ  AT6A58 (130pF/m)

ベルデン  STR192B (約128pF/m換算)

パナソニック RP-CA34A (容量不明)

その他にも幾つか試聴してみたが、好みのツボに嵌ったテクニカのAT6A58に決定した。ケーブルだけで結構な出費になってしまった。(^^; 尚、このインプレッションはあくまでフォノケーブルとして使用した場合のものなので、ライン同士の接続では異なった結果になる筈である。


レコード演奏時の歪みについて一言

アナログオーディオでは再生装置の調子やレコード盤の状態によっては不快な歪みが出たりする。その原因を知るためには切り分けが必要である。考えられる要因としては以下を参考にして欲しい。先ず、原因を大きく2つに大別しよう。

1. 再生装置の不具合

2. レコード盤そのものの不具合

 

1の場合はカートリッジ針先の摩耗、ダンパーの劣化、オーバーハング調整の誤り、アーム軸受け部の劣化、プリアンプ(フォノイコライザー)の不具合、接続コードの劣化などが挙げられる。

 

2は、特に中古盤の場合、前オーナーの装置に不備があった為にミストラックしてしまい、盤にその時の損傷が残ってしまったケース、新品の場合はプレスミスやカッティングの不備、さらにはオリジナル音源に最初から内在する歪みが挙げられる。

 

特にオリジナル音源に既に存在する歪みは、アナログのみの時代だった頃にはあらゆる手段を尽くしても全く改善されず、結局は同じ内容のCDを聴いてオリジナルが既に歪んでいたのだと初めて解ったということもあった。

 

それ故、単に自分の装置の不備と断定する前に、オリジナルソースそのものに既に歪みが内包されているかも知れないということも充分考慮すべきである。


次に、SL-1200MK4に限らず、中級機くらいまでのターンテーブル全般に言える事だが、アームのシェル取り付けコネクターの精度に問題があるものが実に多い。QL-Y55FのオプションS字アームやKP-1100のアームもそうだった。つまり、シェルを取り付けた際にカートリッジが(前面から見て)真っ直ぐ(垂直に)立たないのである(下図参照)。これは角度を調整できるシェルの場合はそれほど問題にならないのだが、それが出来ないシェル(こちらの方が殆ど)はお手上げだ。そこで力ずくでシェルの角度を変える方法を編み出した。それはシェルをプラスチック製のキーパー(成る可く厚く成形されているもの)に差してヘッドシェルの(カートリッジを取り付ける)天板を手でねじるという方法である。ねじりすぎないように少しずつ回していく。そしてアームに取り付けて天板の上に水準器を置いて水平を確認する。足りなかったりやりすぎた場合は再びキーパーに取り付けて調整する。2〜3度やれば水平が出せる。この方法では、シェルの天板にたわみが出てしまうのではないか、とかシェルとコネクターとの嵌合が緩んでガタつくようにならないかという懸念もあると思うが、私が3個くらい試した結果では特に問題は出なかった。本来はアーム側のコネクター位置を調整するのが筋なのだが、中級ターンテーブルについているアームの調整は物理的になかなか難しいものがあって、下手をすると今以上に調子を悪くしてしまう事もあると思うので、やむなくこのような方法をとらざるを得ない。もし試される場合はあくまでも自己責任という事で。


 また、本機のアーム基準高は少し高めのようである。汎用的なヘッドシェルを使用すると大抵のカートリッジが(高さの目盛りを0mmに合わせた状態で)前のめりになる。ごく僅かに前のめりになる分には問題ないのだが、DL-103のようにカートリッジのタッパが低いものは一目見てわかるほど相当前のめりになる。これは部品扱いで入手できるテクニクス製のヘッドシェルを使えば殆どの場合解消されるのだが、いろいろなヘッドシェルの音質を楽しみたいという使い方には少なからず制約が出てしまうのは残念だ。ただ、アームの高さ調整機構は最高に扱いやすく、嘗て使っていたKP-1100(六角レンチをアームの根元に突っ込んで殆ど勘で高さを合わせる方式)に比べたら雲泥の差である。どちらの方式が音質的に優れているかという事とはまた別問題だが。


最終更新:2014年4月18日

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